姉御が顧問の吹奏楽部 鶴ゆみか『ブラボー』1巻

自分、漫画の買い方として

1.漫画家の名前で買う(作者買い
2.ネットなどの評判を聞いて気になって買う
3.雑誌の連載を読んで気に入ったから買う
4.本屋のポップなどを読んで衝動買い

といった4つの買い方を主にしてるのだけれど、今回はその中から3つめのケースで購入に至った漫画について。


その漫画は週刊少年マガジンで連載してる鶴ゆみかの『ブラボー!』1巻。
ブラボー!Brass Boyの略で、吹奏楽を扱ったコメディ漫画。
作者の鶴ゆみかは新人で、『ブラボー!』は初連載作品。
連載開始されたときに読んで以来、たぶんマガジンで一番楽しみな連載になってしまった。
ちなみに2番目は『ダイヤのA』、3番目は『ヤンキー君とメガネちゃん』。

さて、『ブラボー!』がどんな話かというと、高校入学したての主人公・なるみ君が女の子だらけの吹奏楽部に入部するって話。
(なるみ君は中学のときも吹奏楽でトランペットをやってた。)
女の子だらけと書くといかにもハーレム的な要素がプンプンするけど、そんなことは全くない。
なるみ君のヘタレっぷりは中々なもので、女の子とフラグを立てまくるようなご都合主義は皆無。
そういったご都合主義が嫌いな人は安心して読めると思う。
(あくまでも現段階の話やけど。)

この漫画のタイトルには「暴走系吹奏楽列伝」と冠がついてて、基本的にはテンションの高いコメディタッチになってる。
しかも、そのハイテンションを演出してるのがだいたい顧問の江口先生(美人)。
江口先生はなるみ君をオモチャのように扱う、男前っぷりが気持ち良い姉御キャラ。
なるみ君に指示棒投げたりプロレス技かけたり、江口先生が画面にいるだけでスピード感、テンポの良さが上がるのだ。

あと、この作品の明るい雰囲気に多大な貢献をしてるのがなるみ君の同級生で同じくトランペットの藤原さん。
藤原さんはいつでも敬語っぽい喋り方をしてる天然元気キャラで、ウジウジしてるなるみ君をグイグイ引っ張っていくため、なるみ君のネガティヴさが上手いこと相殺されてる。

ハイテンションの他に、なるみ君のトランペットの才能には注目。
まだまだそういう描写は少ないけど、ロッキーのテーマを10分にわたって吹き続け、聴衆を圧倒させるといった非凡さは持ってる。
このなるみ君の才能がどこまで伸びるか、という楽しみもある。

マガジン連載分もどんどんおもしろくなってきてて、作品自体に勢いを感じるのだけれど、いかんせん掲載順が後ろのほうに回され気味で正直いつ打ち切られてもおかしくない。
小倉優子も注目してるみたいやし(帯に書いてた)、マガジンには長い目で見ていただきたいもんです。

ブラボー!(1) (講談社コミックス)

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