ゴール前の大接戦

そこそこ近くに小倉競馬場があって、そこで重賞の小倉記念
行なわれるというので初めて競馬場に足を運んでみた。
いやー、競馬場おもしろいっすね。
馬がでかいし速いし毛並み綺麗やし。

メインレースの小倉記念はゴール前で観てたけど、やっぱり終盤の歓声がすごい。
当たり前やけど、みんな馬に夢(というか金)を託してるんやなー。

小倉記念はものすごい混戦で、結果がわかるまで数分かかってた。
で、勝ったのが16番人気の馬。
単勝で6470円、馬連で23030円とけっこうな穴馬やったみたい。
自分は2着に入った馬(人気馬、しかも騎手は武豊)を軸に
何点か買ってたけど当たらず。
ていうか、その前にやってたレース全部当たらず。
100円ずつちびちび買ってたから負けたのは1300円やったけど、
これはちょっと当たるまで行きたい気分になってくる。

競馬観るときは100円でもかけてるとおもしろさが全然違う、
ってことがわかった夏の1日でございました。

サマーウォーズ

昨日、映画の日で1000円で観れるってことで『サマーウォーズ』をレイトショーで観てきた。
田舎(劇中では長野県)の緑と涼しさが気持ち良い夏映画やった。
貞本義行デザインのキャラはさわやかで良いな。

この映画で一番キャラが立ってるのは、主人公でもヒロインでもなく間違いなく栄ばあちゃん。
ばあちゃんカッコ良すぎるぜ。

この映画では『ネット上の仮想世界』が重点的に描かれてるけど、
その点が同じ細田守監督の『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』と比較されてるみたい。
近々観てみよう。

孤独の旅路

Neil Youngのソロ、初期4作品がリマスターされて再販されたってことで、
3rd"After The Goldrush"と4th"Harvest"を購入。
2nd"Everybody Knows This Is Nowhere"はリマスターする前から既に持ってたからスルー。

アコースティックのときはこれでもかってくらい心に沁みる歌を聴かせ、
エレキギターを持ったら轟音でギターソロを弾きまくるこの人が大好きだ。
ミュージシャンがどんどん亡くなってしまう今やからこそ、このおっちゃんにはまだまだロックし続けて欲しいと思う。


天国はくだらないからぶっとんでいたいのさ

Thee Michelle Gun Elephantアベフトシが逝ってしまった。
俺のロックミュージックの入り口はミッシェルやったし、初めて観たライヴもミッシェルやった。
43歳で逝くなんて、まだまだロックし足りないんじゃないかと思う。

『骨になってもハートは残るぜ』

残ったハートはとても偉大で、とてもカッコイイものだ。
アベは逝ってしまったけど、Thee Michelle Gun Elephantという
エレクトリック・サーカスはいつまでも終わらないだろう。

ご冥福をお祈りします。

姉御が顧問の吹奏楽部 鶴ゆみか『ブラボー』1巻

自分、漫画の買い方として

1.漫画家の名前で買う(作者買い
2.ネットなどの評判を聞いて気になって買う
3.雑誌の連載を読んで気に入ったから買う
4.本屋のポップなどを読んで衝動買い

といった4つの買い方を主にしてるのだけれど、今回はその中から3つめのケースで購入に至った漫画について。


その漫画は週刊少年マガジンで連載してる鶴ゆみかの『ブラボー!』1巻。
ブラボー!Brass Boyの略で、吹奏楽を扱ったコメディ漫画。
作者の鶴ゆみかは新人で、『ブラボー!』は初連載作品。
連載開始されたときに読んで以来、たぶんマガジンで一番楽しみな連載になってしまった。
ちなみに2番目は『ダイヤのA』、3番目は『ヤンキー君とメガネちゃん』。

さて、『ブラボー!』がどんな話かというと、高校入学したての主人公・なるみ君が女の子だらけの吹奏楽部に入部するって話。
(なるみ君は中学のときも吹奏楽でトランペットをやってた。)
女の子だらけと書くといかにもハーレム的な要素がプンプンするけど、そんなことは全くない。
なるみ君のヘタレっぷりは中々なもので、女の子とフラグを立てまくるようなご都合主義は皆無。
そういったご都合主義が嫌いな人は安心して読めると思う。
(あくまでも現段階の話やけど。)

この漫画のタイトルには「暴走系吹奏楽列伝」と冠がついてて、基本的にはテンションの高いコメディタッチになってる。
しかも、そのハイテンションを演出してるのがだいたい顧問の江口先生(美人)。
江口先生はなるみ君をオモチャのように扱う、男前っぷりが気持ち良い姉御キャラ。
なるみ君に指示棒投げたりプロレス技かけたり、江口先生が画面にいるだけでスピード感、テンポの良さが上がるのだ。

あと、この作品の明るい雰囲気に多大な貢献をしてるのがなるみ君の同級生で同じくトランペットの藤原さん。
藤原さんはいつでも敬語っぽい喋り方をしてる天然元気キャラで、ウジウジしてるなるみ君をグイグイ引っ張っていくため、なるみ君のネガティヴさが上手いこと相殺されてる。

ハイテンションの他に、なるみ君のトランペットの才能には注目。
まだまだそういう描写は少ないけど、ロッキーのテーマを10分にわたって吹き続け、聴衆を圧倒させるといった非凡さは持ってる。
このなるみ君の才能がどこまで伸びるか、という楽しみもある。

マガジン連載分もどんどんおもしろくなってきてて、作品自体に勢いを感じるのだけれど、いかんせん掲載順が後ろのほうに回され気味で正直いつ打ち切られてもおかしくない。
小倉優子も注目してるみたいやし(帯に書いてた)、マガジンには長い目で見ていただきたいもんです。

ブラボー!(1) (講談社コミックス)

ブラボー!(1) (講談社コミックス)

(ネタバレなし)『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』は素晴らしい

ふと思い立ったので『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』をレイトショーで観に行った。
さすがに公開直後ってことでレイトショーにも関わらずほぼ満席。
しかも、映画館で知り合いに会うこと会うこと。
みんな考えてることは一緒なのな。

さて、『新劇場版:破』。
もう散々言われてるようにTVシリーズとは違った展開を見せるわけで。
単なるリメイクではない、全く新しいエヴァンゲリオン
もうTVシリーズが10年前とかで、庵野監督の考え方も色々変わってると思う。
富野監督が新たに新訳・Zガンダムを作って、今の富野監督が考えるラストシーンを用意したように、このエヴァの新劇場版シリーズで庵野監督は全く新しい着地点を用意してくれることは間違いない。

以下、俺の感想。
全く新しいストーリー展開や迫力のある使徒との戦闘シーンなど、もうおもしろかったとしか言いようがない。
そんなに熱心にアニメ映画を観てるわけではないので説得力に欠けると思うけど、自分の中では近年のアニメ映画で一番おもしろかったと言える。
エヴァがスクリーンの中を走って跳んで殴って吹っ飛ばされて。
その描写が本当にダイナミックで鳥肌が立ちっぱなしやった。
観終わって映画館から自転車で帰ったのだけれど、ずっとニヤニヤしながら帰ってた。
気持ちよかったなー!て。
そう、アクションシーンが極上のエンターテイメントで、心の底からスッキリした自分がいたのね。
お祭りムードの中、祭りに一緒に参加したという興奮と、おそらく傑作になるであろうこの新劇場版を劇場で目撃できたこと。
行くと決めて自転車を走らせてるときから観終わって帰るまで、本当に幸せやった。

次がいつになるかわからんけど、期待しまくって待ってます。

アニメが作りたくて仕方がない! 今井哲也『ハックス』

手羽先とヨーグルトを使ったカレーを作ってるのだけれど、煮込む時間が暇なので漫画について書こうと思う。
(とか言いながら煮込む時間内に書き終わらんかった。結局こんな時間になってしまった!)

取り上げるのは個人的にかなり注目してる今井哲也の『ハックス!』。
ハックス!』は高校のアニメーション研究部を舞台にした漫画で、月刊アフタヌーンに連載中、現在2巻まで出てる。

アニメーション研究部が舞台というと、どうしてもオタク的な漫画と思われるかもしれない。
例えば、大学のオタクサークルを舞台にした漫画、木尾志目の『げんしけん』なんかはアニメやゲームに浸った部員たちのオタクライフを描いていた。
じゃあ『ハックス!』も似たようなものかと言うとそうではなく、『げんしけん』は部員たちは生産されるオタクコンテンツを楽しむという『消費』する漫画であったのに対し、『ハックス!』はアニメを作り出すという『生産』する漫画なのだ。


主人公のみよしは高校に入学して、新入生歓迎会で流されたアニメーションに感激し、アニ研に入ろうと決心する。
しかし、アニ研は3年生の部員一人だけで活動してないに等しい部活であった。
ここでみよしが言う。

「アニメ作りませんか!
 たぶんみんなでアニメ作ったらすごい面白いです
 アニメの"すごい!"っていうエネルギーを使ってアニメを作るんです!」

この、みよしのアニメが作りたい!という純粋な感情がすこぶる気持ちいい。
そして、アニメが作りたいみよしは自分の出来る範囲(パラパラ漫画)からアニメ製作を始める。
自分で知らないことは勉強し、作品を量産していく。
その作品は映像に詳しい同級生の部員などのアイデアで、コメント付き動画共有サイト(作中でのニコニコ動画みたいなサイト)にアップロードされる。
そのとき、みよしはうれしそうに「できた… できた!」と感動する。

みよしはいわゆるオタクではない。
オタク的教養は何一つ持ち合わせておらず、まったくの素人である。
にも関わらず、アニメへの熱意・衝動でアニメ製作を楽しんでいく。
この漫画にはアニメに限らず創作全てに対して「創作すること、表現することは楽しいぞ!」というメッセージが含まれてる。
それと、せっかく作ったものは誰かに受け取ってもらわないともったいない!というメッセージも。
そういったテーマの下で、みよしが少しずつ成長していくのは本当にワクワクする。

スポーツで全国大会を目指さないし恋愛をしてるわけではない。
それでも、青春はここにある。
この漫画、いつか迎えるであろうクライマックスでどれだけのカタルシスを見せてくれるか、楽しみで仕方がない。

ハックス!(1) (アフタヌーンKC)

ハックス!(1) (アフタヌーンKC)

ハックス!(2) (アフタヌーンKC)

ハックス!(2) (アフタヌーンKC)